川真田琢巳 代表質問
午後1時45分より8項目について質問
質問フル動画
以下、YouTube徳島県議会公式チャンネルより[質問・答弁・コメント]文字起こし
はじめに
物価の高騰などを受け、地域経済には疲弊感が増しております。
しかし日経平均株価はどんどんと上昇し、大手は最高益、3,000円のハンバーガーセットが、外国人観光客には「そんなに高くない」とインタビューで答えているのを聞くにあたり、私の中ではモヤモヤ感と大きな隔たりを感じるところでございます。
一方、先日のニューヨーク・タイムズでは、「2024 年行くべき52か所」に山口県山口市が、続いてワシントンポストでは「旅行すべき12ヶ所」に福井県が選ばれておりました。
日本の観光地といえば「(どこそこ)である」と、私の固定観念にとらわれた自分自身を顧みるとともに、まだまだ徳島もやれるんじゃないかと前向きになったニュースでございました。
後藤田知事は新次元の取組みを進める指針の1つとして「前例踏襲打破」を掲げられております。
この言葉だけを聞くと、「スクラップ&ビルド」のような形を連想されがちでありますが、私は「前例踏襲打破」というのは「固定観念にとらわれない」ということであると考えています。
県民生活においてのモヤモヤを一つでも解消すべく、また固定観念にとらわれない前向きな質問に努めて参りますので、宜しくお願い申し上げます。
質問1- 県下全域でのにぎわい創出について
まず始めに、県下全域のにぎわい創出についてお伺いをいたします。
このにぎわい創出に関しましては「行政の公平性」という観点からお伺いいたします。
我が吉野川市山川町では、川田八幡神社の秋祭りにおいて、階段を勇壮に駆け上がる「暴れ屋台」が開催されます。県内外からも注目は高く、代々引き継がれてきた伝統であり、地元の誇りであります。
多分に漏れず、コロナ禍の影響により中断を余儀なくされ、昨年は待ちに待った開催となりましたが、そこでは多くの課題が浮き彫りとなりました。
コロナ禍の影響はもとより、空白期間がもたらした弊害、過疎、高齢化の進行、それらを要因として、苦渋の思いで参加中止を決断した屋台もあり、全国放送でもその過程が放映され、私も胸が締め付けられる思いをした一人でございます。
それでも、逆境を乗り越えようと、復活を目指すグループがあり、地域の伝統的なにぎわいを途絶えさせたくない、その想いをひしひしと感じています。
同様の理由で、吉野川市鴨島町での、「吉野川市阿波踊り大会」も一端中止が決定されましたが、その後、縮小開催でも地域のにぎわいを取り戻そうと、地元若手有志が旗を振り、協賛金集めから始め、1日限りの短縮開催ではございましたが、開催までこぎつけました。
このような、中止するも決行するも双方重たく、難しい決断を強いられている現状があります。
一方で、徳島市で開催されている「マチ★アソビ」も、コロナの影響で中止、縮小開催を強いられましたが、その鬱憤が逆に盛り上がりを噴出したような大盛況であり、全国から多くのアニメファンやゲームファンを呼びこめるポテンシャルを秘めたコンテンツであります。
他方で、一部報道にもございましたが、例年県から約8,000万円以上の予算が計上されており、開催ごとに随意契約で委託料を支払ってきたのが現実であります。
地域と県都のにぎわいの現状として例示をあげさせてもらいましたが、そのイベント自体を否定するものではなく、県都のにぎわいを代表する阿波踊りに次ぐ、マチ★アソビも重要なコンテンツであると認識をしております。
しかしながら、広域行政を司る県の役割として、24市町村、県内全域を俯瞰することにより、広域的なにぎわいの創出に対しても、新時代にふさわしい新たな形を検討するべきではないかと考えます。
行政の公平性という観点、そして継続事業の見直しや契約方法についてもしっかり透明度UPを図っていくべきです。
そこで、お伺いします。
県下全域での魅力あるにぎわいを創出するため、今後県としてどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
質問1答弁 黄田商工労働観光部長
「県下全域でのにぎわいの創出について」ご質問をいただいております。
市街地周遊型アニメイベントである「マチ★アソビ」は、平成21年度から春秋の年2回、地域のにぎわいの創出を目的として、昨年秋まで27回に渡り実施されており、本県からアニメ祭り実行委員会に累計約8億円を支出してきたことで、アニメファンが集う祭典として成長を遂げ、県都のにぎわい創出に寄与しております。
議員お話の通り、「マチ★アソビ」は爆発的集客力や経済波及効果があるものの、にぎわいは県都中心市街地での一過性に留まっており、年間を通じ県下全域に高循環をもたらすためには、今後の手法において改善・工夫が必要であると認識をしております。
そこで来年度においては、広域行政を担う県の役割として、県都の賑いの効果を活かし、広域的な賑いが創出されるよう進化を遂げるため、アニメの聖地徳島として定着した認知度を起爆剤としながら、幅広い層の参加を促せる仕組み作りが肝要であると考えております。
具体的には、アニメ等に関するイベント情報の集約や、徳島ならではの既存コンテンツの掘り起こしとさらなるブラッシュアップを行い、本県の魅力を「見える化」する、仮称でございますがアニメ等の地域資源を活用した地域活性化戦略を策定するとともに、市町村や地域の企業、経済団体などと緊密に連携する新たな手法として、徳島市内中心部で核となるアニメ等を活用したイベントの開催、市町村等が実施するアニメを始めとした地域の特色を活かしたイベントやコンテンツとの実施期間・開催場所などの連動、国内外のアニメイベント等でのPR活動、多様な方々が参加できるeスポーツ大会と観光コンテンツを組み合わせた、eスポーツツーリズムの推進などを検討しており、さらなる詳細設計を進めてまいります。
今後本県の強みを磨き上げながら徳島新時代に向け、未来へと続く県下全域での賑いを創出してまいります。
質問1コメント 川真田琢巳
「県下全域での魅力あるにぎわいの創出について」は、ファクトとしてマチ★アソビを例示いたしましたが、私の見解といたしましては、スタートアップに関しては、行政が主体となることは大いに必要であると思いますが、その後、枠組みやノウハウがある程度確立されたものに関しては、事業を移管していく取組みも並行して行っていくべきだと考えます。
そこには、民間のアイデアや活力が注入された素晴らしい事業になることを期待するところであります。
今回は、にぎわいづくりに「行政の公平性」というスポットを当てましたが、すべての分野において、広域行政をつかさどる県としては、県全体を見渡し、そこには規模は違えど、公平性と透明性がしっかりと担保されるべきだと考えます。
質問2- 新ホール整備について
次に、私も新ホール整備計画について伺わせていただきます。
11月定例会で示された県の案は、「隣接するあわぎんホールの一体活用を視野に入れる」とのことでありました。
あわぎんホールについては、約800席のホールのほか、展示室などを利用して、「徳島県美術展」、また「華道展」、「高校総合文化祭」などをはじめ、大規模な催しが長年行われており、県民の皆様の文化芸術活動になくてはならない施設となっております。
既存施設の機能を小ホール的に活かす考えは、コスト面においても一定程度の削減が可能とのことであり、加えて、展示室などの機能も含めたあわぎんホールの一体活用は、藍場浜エリアに新ホールを整備する際に、大きなメリットをもたらすのは確かであります。
一方、あわぎんホールの長寿命化計画では竣工後65年、つまり、現状で残り13年の施設であり、そのことを忘れてはなりません。
さらにその間にも、建物の維持には約14億円を要する見込みと伺っており、あわぎんホールの一体的な活用によって高められる新ホールの「総合力」や「魅力度」をどのように維持していくのか、しっかり考えておく必要があります。
そのため、今回の調査において、あわぎんホールが築50年を超える施設である点をしっかりと踏まえ、ソフトハード両面での連携を検討していただけるようお願いいたします。
新ホールについては、一日も早い開館を県民の皆様も期待しており、私も早期整備を図ることが重要だと認識しています。そして、10年、20年先に誇りの持てる、良いレガシーとして残すべきです。
そこでお伺いいたします。
あわぎんホールの一体的な活用についても、具体的なビジョンが示せるようにしっかりと調査し、将来に責任の持てる判断に繋げるべきだと考えますが、所見をお伺いいたします。
質問2答弁 後藤田知事
まず「新ホールの整備について」でございます。
藍場浜公園西エリアを候補地とする新ホール整備につきましては、大ホールは1500席程度を下限とし、小ホールは隣接するあわぎんホールの一体的活用を視野に入れるという考えをお示ししております。
あわぎんホールには、ホール機能の他、大規模な展示や会議に対応できる機能があり、特に複数のエリアで構成される展示室は、幅広いジャンルに多用し、巡回型の展示が可能となることから、文化芸術活動の発表の場としても長く親しまれているところであります。
大ホール、小ホール、展示室、会議室など多くの機能を持つあわぎんホールとの一体活用は、議員ご指摘の通り、選択肢が増えることにより、県民の皆様の利便性も高まるとともに、分科会会場が必要となる全国の大会や学会、大規模催事にも対応でき、本県の文化芸術拠点として総合力と魅力度のアップが期待できるものと考えております。
一方でお話の通り、あわぎんホールは竣工後52年が経過した施設であり、現在耐震基準に適合するなど、当面の安全性に問題はないものの、長寿命化計画の残り13年の間にも、外壁修繕などの保全措置が必要となっております。
そこで今回の調査においては、新ホールの施設規模や機能を明確に示すとともに、あわぎんホールの現状を認識した上で、ソフトハード両面で一体活用による効果を最大化し、その効果を持続するための検討を行う必要があると考えております。
例えば新ホール整備に合わせて、あわぎんホールの特色ある機能をうまく連携させる工夫や、あわぎんホールとの関係に配慮した新ホールの施設配置などの他、あわぎんホールが竣工65年を迎えた後の課題や対応策について、可能な限り今回の調査の中で具体化してまいります。
新たな候補地としてお示ししている藍場浜公園西エリアでの新ホール整備について、しっかりと調査検討を進め、未来に誇れるレガシーとして新ホールの整備に努めてまいります。
質問2コメント 川真田琢巳
次に新ホールとあわぎんホールの一体活用についてもご答弁をいただきました。
一体活用という言葉だけを聞くと、あわぎんホールに隣接させて、渡り廊下で繋げればいいと簡単そうに聞こえてしまいますが、実際は既存の建物と新しい建物との連携は、非常に複雑であると思います。作ると使うは表裏一体でございます。
今回の調査において、近い将来のこともしっかりと踏まえた調査を行い、新ホールは建設することが目的でなく、徳島県の文化・芸術の振興と県都のにぎわいを生み出すことが目的であることを改めて申し上げておきたいと思います。
質問3- スポーツ立県徳島の推進について
次に、スポーツ振興について午前中の代表質問においてもご答弁がございましたが、私は「スポーツ立県徳島の推進」における徳島県スポーツコミッションの在り方について、お伺いをいたします。
私は幼少期からスポーツを「見る・する」両方の立場から、スポーツが身近な存在にありました。
今後は「見る・する」の立場に加え、議会人として、「支える」という立場から力を尽くして参りたいと思っております。
ここ1年、今まで触れることのなかったスポーツ大会やスポーツイベントにも参加をさせていただき、実際に肌で感じることに努めてまいりました。
先日、県主催で開催された「夢はぐくみ事業・石川佳純サンクスツアー」も見学をさせて頂きましたが、「石川佳純さん」から卓球の指導を受ける、子ども達のいきいきとした表情を見て、卓球のレベルだけでなく、子ども達にとって一生の宝物といえる体験になったのではないかと感じ、改めてスポーツの価値を認識したところです。
昨年、吉野川市日本フネン市民プラザにおいて開催された、ボクシング元世界チャンピオンの村田諒太さんのボクシング教室には、お声をかけていただきましたが、参加できなかったことは痛恨の思いであります。
また、大相撲地方巡業徳島場所や、徳島をサブホームタウンとしているジェイテクトのⅤリーグ、ガンバロウズの応援にも会場ごとに異なる雰囲気を体感させてもらいました。
ただ、スポーツの種目は多様化しており、こうしたトップレベルのものから、地域スポーツ・パラスポーツ・生涯スポーツまで、その裾野は非常に広く、取り組みについても多岐にわたることは明白であります。
県においては、現在策定中の「徳島新未来創生総合計画」においても、「スポーツ立県徳島の推進」を掲げ、「徳島県スポーツコミッション」を核として、競技力の向上や環境の充実、スポーツツーリズムの推進に取り組むこととされています。
また、昨年11月議会・本会議においても、新たに「アドバイザー」を置き、新たなスポーツ力向上委員会やスポーツファシリティ委員会を立ち上げるなど、体制を強化し、スポーツ振興に取り組む旨の答弁があったところです。
そこでお伺いいたします。
官民が連携してスポーツ振興に取り組む「県スポーツコミッション」を核として、スポーツ立県徳島の推進に、どのように取り組んでいくのか、ご所見をお伺いいたします。
以上、3問ご答弁をいただき、続けて参りたいと思います。
質問3答弁 佐藤未来創生文化部長
「スポーツ立県徳島の推進について」のご質問をいただいております。
スポーツを通じて地域活力の醸成を図るためには、関係者が一体となって現場の課題への対応を踏まえたスポーツ振興に取り組むことが重要であると認識をしております。
このため県内の官民関係者で組織する県スポーツコミッションにおいて、今年度新たにスポーツ安全競技力向上や環境整備を担う2つの委員会を設置し、体制を強化するとともに、テニスの錦織圭選手の元専属トレーナーを務められた本県出身の中尾公一氏を始め、スポーツ会の最前線で国内外において豊富な経験と実績を有する方々に、現場目線からご意見をいただくべく、アドバイザーに就任をいただいております。
去る2月4日にはアドバイザーの提案により、県の夢はぐくみ事業卓球教室として石川佳純さんをお招きし、子供たちが憧れのスターから直接指導を受ける貴重な機会を創出するとともに、県内の保護者や指導者向けに佳純さんの母、久美さんによる講演会を開催し、一流のアスリートを育てた経験等についてお話をいただいたところでございます。
また12月には県スポーツコミッションから新設した委員会の議論やアドバイザーのご意見を踏まえ、中長期的な展望のもと、安全対策や競技力向上、環境整備、魅力あるイベントの実施など本県のスポーツ振興策についてご提言をいただきました。
県においては、こうした現場目線の提言を活かし、民間活力を活用するなど、官民一体となって新時代のスポーツ振興を進める必要があると考えております。
このため、来年度県スポーツコミッションを核として、熱中症対策ガイドラインの作成やスポーツ障害予防のセミナー実施など、安全安心対策の徹底、幼少期から様々なスポーツに親しむマルチスポーツの推進、子供たちが憧れのトップアスリートと直接交流する夢はぐくみ事業の拡充による本物に触れる機会の創出、スポーツ環境の充実やスポーツツーリズムの推進による地域活性化など、各種施策に積極的に取り組んでまいります。
今後とも官民連携により県民の力を最大化し、スポーツを通じて社会を豊かにするスポーツ立県徳島の推進にしっかりと取り組んでまいります。
質問3コメント 川真田琢巳
そして、徳島県スポーツコミッションについてもご答弁をいただきました。
私事ではございますが、私の94歳の叔母は、年6回の大相撲本場所を楽しみにし、生きがいになっています。
甥っ子はヴォルティスの選手をアイドルのように慕い、憧れています。甲子園で繰り広げられるドラマは毎年のように私の胸をいつも熱くさせます。
また、日頃は政治に無関心な同世代の仲間も、こと我が子のスポーツ環境については、熱く語ります。
昨年、我が会派は青森県八戸市の多目的アリーナ「フラット八戸」を視察して参りました。
競技は行われていなかったものの、会場に入っただけで、ワクワクした感情は鮮明に覚えており、その時、徳島県の県央部にも、地域の子供たちがそんな感動を味わえるスポーツ公園や施設が出来たらどんなに素晴らしいことかと感じた次第であります。
スポーツは子どもから大人まで幅広い人々を魅了するものであり、誰もがスポーツに触れることで、熱く、ワクワクできる、活力あふれるスポーツ立県徳島になってほしいと強く思います。
質問4- ふるさと納税の取組強化について
次の質問に移らせていただきます。
市町村との協働によるふるさと納税の取り組み強化についてお伺いをいたします。
県では昨年12月に庁内にふるさと納税戦略チームを立ち上げ、ふるさと納税の拡大に向けて全庁を挙げた検討に着手されたと伺っています。
ふるさと納税は自主財源に乏しい地方の自治体にとって、新たな財源確保につながるだけでなく、返礼品を通じた魅力発信や地域経済の活性化にも繋がるものであり、大いに頑張っていただきたいと思います。
一方ふるさと納税については、本来の理念から外れ、過当な返礼品競争が問題視されており、徳島県の自治体間においても、少なからず既にこのような競争原理が働いていることは明白です。
県が策定中の徳島新未来創生総合計画におけるKPI として、2028年度末ふるさと納税受け入れ額目標、「個人版は100億円」、「企業版は50億円」とし、それぞれ昨年の実績の3 倍を超える志の高い目標を掲げられておりますが、昨年度実績のうち、実に95%以上が市町村分で占められているという状況でございます。
また企業版ふるさと納税の受け入れ拡大に向けては、小松島市がプロジェクトを前面に打ち出したPR を行っていると伺っています。
しかしながら、こうした取り組みは、まだまだ一部に限られており、特に小規模町村を始め、市町村では、どうしてもマンパワーが不足しがちなことから、返礼品のPRや企業版ふるさと納税の受け入れ拡大に向けた、企業へのアプローチなどに手が回らない現状であり、さらなる受け入れ拡大を図るためには、県が音頭を取り、各市町村と協働で取り組んでいくことが効果的であると考えます。
農畜水産物・工芸品などの物産や旅行やスポーツといった体験の両面から魅力的なモノやコト、その提案、企業や経営者の方々が寄付をしたくなるような地方創生事業の厳選に努めていただきたいと思います。
そこでお伺いします。
市町村との協働によるふるさと納税の受け入れ拡大にどのように取り組んでいくのかご所見をお願いいたします。
質問4答弁 村上政策監補
「市町村との協働による、ふるさと納税の受け入れ拡大にどのように取り組んでいくのか」とのご質問でございます。
ふるさと納税は、地域を応援したい人の思いを後押しする制度として創設され、直近では能登半島地震の被災地に多くの寄付が集まるなど、活用が広がっております。
ご指摘の通り、各地方自治体にとっては、財源の確保のみならず、地域の特色を生かした返礼品を通じた、地域のPRにもつながる有効な手段であると考えております。
しかしながら、本県における現状としては、県市町村合計の受け入れ額実績が令和4年度に過去最多の約29億円となったものの、全国順位は下位に低迷しており、全国の受け入れ総額が拡大し、各地方がしのぎを削る中、本県においても一層の取り組み強化を図る必要があると認識しております。
そこで県における取り組みとして、昨年12月に庁内にふるさと納税戦略チームを立ち上げ、新たな返礼品の開発、掘り起こし、寄付を呼び込める魅力的なプロジェクトの検討、ウェブサイトやSNSなどでの発信強化について検討を進め、3月末を目処に、強化策を固めることとしております。
また来年度は戦略チームのアイデアをより生かし、地域の事業者との協働による、特色ある返礼品の開発、県外の方に魅力が伝わるよう工夫を凝らした情報発信、県外企業への積極的な営業活動などに取り組むため、返礼品開発やWeb 媒体での情報発信、企業へのアプローチなどの業務で自治体からの受託実績を持つ、いわゆる中間事業者の活用を考えております。
一方議員お話の通り、県だけでなく市町村と共に取り組むことで、より相乗効果を発揮するとの認識のもと、現在策定中の徳島新未来創生総合計画において、市町村も含めた受け入れ額増加を成果指標として設定しており、しっかりと連携を図ってまいります。
これまで各市町村を対象に、知事市町村長会議や市町村訪問の機会を捉えた幹部職員に対する取り組み強化の要請に加え、先進事例及び成功事例の共有を図るなど、連携強化を図る取り組みを行ってきたところです。
来年度においては、県が伴走することによりマンパワーの不足する町村も含めて、ふるさと納税の取り組み強化を図っていただけるよう、全国の最新事例を学ぶ担当者向けセミナーの開催、複数の市町村の返礼品からなる共通返礼品の開発、市町村との共催による、企業とのマッチング会開催などに取り組むことを考えており、県と市町村が「Win Win 」の関係を構築し、共に受け入れ額の拡大と本県の魅力発信につなげられるよう、各市町村のご要望もお伺いし、しっかりと歩調を合わせながら、取り組みを進めてまいります。
質問4コメント 川真田琢巳
それぞれ3問についてご答弁をいただきました。
ふるさと納税の取り組み強化については、現在、各市町村において既に受け入れ額拡大に向けた創意工夫を凝らした取り組みを行っております。また各市町村の温度差もございます。
県内全体のさらなる受け入れ拡大を図るためには、県がしっかりと積極的に働きかけながら、音頭を取り、歩調を合わせ、各市町村と協働で取り組んでいくことで、地域の宝の新発見、また再発見にもつながります。
競い、争う競争ではなく、共に創る共創を生み出していっていただきたいと思います。
質問5- 県産品のブラッシュアップについて
次にふるさと納税と多少リンクする部分ではございますが、県産品のブラッシュアップについてお伺いいたします。
先日、知事自ら、アジアで最大の日本イベントとなる「ジャパンエキスポタイランド」において、トップセールスを実施するなど、県においては観光立県を掲げ、新たに策定する県の総合計画においても、宿泊者数や観光消費額の目標を設定し、国内外からの観光誘客に積極的に取り組んでいるものと認識しています。
観光消費はホテルや旅館、また交通機関だけでなく、旅の思い出となるお土産の購入も大きな要素であり、本県の伝統工芸品や特産品を、職場や知人・友人へ贈っていただくことで、旅行後の口コミによる広がりにも大きな影響があります。
しかしながら、小規模零細な生産事業者においては、物価高騰や人手不足の対応に追われ、なかなか商品開発や売れるための工夫にまで手が回らないのが実情です。
そんな状況下でも、吉野川市美郷地区が、平成20 年に全国で初めて梅酒特区に認定されて以来、よりおいしい梅酒の開発はもとより、消費者に求められやすい容量であったり、目に留まる容器であったり、手に取ってもらえるラベルやネーミングなど、視覚にも訴求するご努力を、各酒造の皆様が今なお続けられており、新規顧客の獲得やファン化につながっています。
世界で訪日観光が注目を集める中、本県への観光誘客の拡大、またその経済効果を最大限引き出すことができるよう、県として観光客に選ばれる県産品の開発を後押しするため、県内企業を支援していく必要があると考えますがご所見をお伺いします。
質問5答弁 伊藤副知事
「観光客に選ばれる県産品を開発を後押しするため、県内企業を支援していくべき」とのご質問いただいたところでございますが、本県では日本遺産に認定された阿波藍製品をはじめとする伝統工芸品や江戸時代に砂糖きびの伝来と共に誕生した阿波和三盆、阿波ういろなど歴史ある特産品が受け継がれております。
また豊かな自然環境と肥沃な土壌を背景に、なると金時、そして議員からもご指摘のあった梅酒など、安全安心で美味しい農林水産物や加工食品の全国有数の産地として、観光旅行の思い出を彩る郷土色豊かなお土産に適した地域資源の宝庫となっております。
こうしたお土産製品については、国の観光立国推進基本計画においても、日本各地の魅力を伝え、消費拡大に直結する観光資源であるとされており、県においては、これまで独自の魅力を持った優れた商品を認定する、徳島特産ブランド制度の実施など、首都圏におけるアンテナショップの開設などにより、新たな商品開発や販路拡大、PRの促進を支援し、事業者育成に取り組んでまいりました。
今年度はこうした取り組みに加え、新たなものとして、愛知県において名古屋グランパスエイトのホームゲームにおける徳島県観光物産展の開催、東京都において秋田県・四国4 県の特産品が詰まった「なかよしセット」の販売、羽田空港において航空会社や県内事業者と連携した名産品の周知販売を行うなど、他の自治体・団体とのコラボによる相乗効果を活かした本県の魅力のアピールの他、本県重要市場であるタイにおける最大の旅行博「ジャパンエクスポ」に、本県として初めてブースを出展し、特産品、観光地をしっかりとPRしてまいりました。
こうした効果的なプロモーションに加え、2025 年大阪関西万博の開催を翌年に控え、本県への関心を高める絶好の機会となっている令和6年度には、SNS を見て旅行先、購入商品を決めることが多いインバウンドを含めた個人旅行客から、注目、「いいね」を集められる、いわゆる「映える」ものを県内企業が地域の伝統や特性を活かした形で開発できるよう、新たに魅力ある徳島、売れる県産品推進事業を立ち上げ、首都圏の消費者に対する徳島県の県産品への関心や人気の商品のトレンドを図る調査、調査結果を踏まえた魅力的な商品開発に取りかかる意欲的な企業への伴走支援に取り組み、ネーミング、パッケージ、中身それぞれに魅力あふれる、「売れる県産品」の創出に努めてまいります。
今後ともこれらの魅力ある県産品について、国内外の展示会等におけるPRやメディア、インフルエンサーを通じた効果的なプロモーションをさらに強化していくことにより、本県お土産の製品の魅力を世界に発信し、観光誘客、観光消費額の一層の拡大を目指してまいります。
質問5コメント 川真田琢巳
県産品のブラッシュアップについては、正直、このような土産物の開発やブラッシュアップの支援が、今まで事業化されてなかったことに驚いた次第でございます。
先ほどは梅酒を例にあげましたが、味覚や視覚だけでなく、伝統工芸品においては、その背景にある歴史が付加価値となり、また食品で言えば、徳島の本場の味を広く知ってもらうのか、それともターゲットによってニーズを合わせたものを生産するのかなど、多種多様な可能性があると思います。
まだまだ本事業の規模は小さいですが、これを機に、大きな花を咲かせる事業になってもらいたいと思いますし、本事業で開発された商品が、知事がトップセールスする際のお土産品やPR商品として、またふるさと納税の人気返礼品になっていくことを期待しています。
質問6- 魅力ある職場づくりについて
次に魅力ある職場作りについてお伺いします。
後藤田知事が就任された昨年5月からこの間、県庁舎では、これまで4回にわたり開催された県庁マルシェを始め、男子バスケットワールドカップパブリックビューイング、臨時の阿波踊り演舞場など、公共スペースの有効活用により、県庁内から賑いが創出されるなど、これまでになかった発想力により、県庁のイメージが大きく変わろうとしているのを実感しているところでございます。
昨年7月、私は議会運営委員会の視察で群馬県庁を訪問させていただきました。
ちょうどお昼時になり、玄関前ではキッチンカーが、玄関ホールでは県産品や旬の野菜などが販売されており、さらに最上階の展望ロビーでは、おしゃれなカフェが設置されるなど、庁舎が県民の憩いの場として県民の皆さんと職員の方々が気軽に交流できる空間が広がっており、開かれた県庁の姿を感じ取ることができました。
一方徳島県庁では、私も最上階の食堂を利用する1人ですが、職員の方々は多く利用されているものの、県民の皆様のご利用は少ないのではないかと感じております。
また同じ階にある展望ロビーは、数個の椅子が配置されているだけの、展望ロビーとは言い難いスペースで、休憩時間は常に満席であり、おそらく利用したくてもできない状況と見受けられます。
質の良い休憩が生産性の向上に寄与するものと考えるなら、それは県民サービスに影響をもたらすものです。
さらに待ち合わせスペースという点では、1階県民ホールにおいて、前後左右から人の往来が多い場所で、明らかに時間待ちであろう来庁者や事業者の方が、今の時期、冷たい椅子の上で落ち着かない様子を見るにあたり、こうした状況は早急に改善すべきではないかとも考えます。
こうした状況を踏まえてのことと思いますが、昨年9月に県が取りまとめた県版骨太の方針の中にも、職員がフラットに意見交換でき、来庁者も気軽に利用できる快適なコミュニケーションスペース等の整備を検討し、風通しの良い職場環境の創出と来庁者の利便性向上を図ることが明記されております。
そこでお伺いいたします。
県庁における来庁者や職員の皆様が気軽に利用できる快適な空間の創出に、今後どのように取り組むのかご所見をお伺いいたします。
以上3 問ご答弁いただき続けてまいります。
質問6答弁 後藤田知事
県庁、いわゆる行政棟である「万代庁舎の空間創出と改善策」の質問にお答えさせていただきたいと思います。
疲労やストレスの少ない快適な職場環境の創出は、職員の生産性向上、そして職場の活性化、ひいては県民の皆様方にも資すると考えております。利便性に優れた開かれた県庁の具現化、こういったことにもつながるものだと考えております。
このため県におきましては、県民の皆様にとって敷居の高い県庁、こういったイメージを払拭し、気軽にお立ち寄りいただけるよう、令和5年度はキッチンカーや店舗で県産品のPRや販売を行う県庁マルシェを7月に初めて開催し、好評を得たことから、これまで計4回実施したところであります。
参加された皆様方からは「県庁を身近なものに感じた」「県庁のイメージが一新した」などのありがたいお言葉をいただき、大きな手応えを感じているところであります。
一方、議員ご指摘の通り、来庁者の皆様方からは、待ち合わせスペースの増を万代庁舎に望む声を始め、若手職員からは会議や協議スペースの確保や、食堂には1人でも食事しやすい席配置など具体的な提案もあり、来庁者の利便性を高め、職員の働く意欲の向上に繋がる、さらなる環境整備が必要であると改めて実感しております。
そこで議員ご指摘の快適な職場環境作りの観点から、これまでの枠に囚われない発想により、万代庁舎11階の展望ロビーと食堂について、人が集まり、来庁者や職員が快適に利用できるハイセンスな空間へとリノベーションしてまいります。
具体的には、展望ロビーについて、吉野川や大鳴門橋などが見える眺望を活かし、来庁者の皆様が待ち合わせや職員とのミーティングに利用でき、プレゼンテーションやセミナーも開催できるコミュニケーションスペースとして参ります。
また食堂では福島県の漁業者を応援するフェアの実施や半田そうめんを始め、徳島の食品を用いたメニューを提供し、利用者に好評を得ており、今後は機能的で誰もが居心地良い、仕事のオン・オフの切り替えができる食空間として整備してまいりたいと思います。
さらに今回のリノベーションにあたっては、徳島杉の内装材や家具などを用いて、木と触れ合い、憩うことができる体感型ショールームとして県産材の魅力を発信するとともに、脱炭素社会への貢献として木材利用の気運醸成を図ってまいりたいと思います。
さらには万代庁舎の入り口に、総合案内のボックスがあったと思いますが、これは本当に、寒い時には風が入り、あの中でストーブを炊きながら大変寒い中、案内していただいている現状を見まして、私は左のスペースの中に入っていただき、今、1階入り口の玄関入り口は空いていると思います。それを真ん中のスペースのものを移動させて、まさに1階の大変広いスペースを、さらに活用して何かできないかと、今その検討の指示をさせていただいております。
さらには万代庁舎玄関入口から国道まで、駐車場また植木、様々な広場があると思いますが、あの場所を民間の力を利用しながら、何か誘致ができないか、そして県庁の職員の皆様のみならず、県民の皆様が利用できるスペースに何か検討できないか、こういったことも今、指示しているところでございます。
いずれにしましても、今後とも県庁発の賑い創出、県民全ての皆様の憩いの場となるよう、職員にとって、そして魅力ある職場環境となるよう取り組んでまいります。
質問6コメント 川真田琢巳
次に魅力ある職場作りについては、県庁11階の展望ロビー及び食堂を「県産材をふんだんに用いてリノベーションを実施する」とのご答弁をいただきました。
県産材の温かさや香りに包まれた、魅力あるスペースとなるよう、食堂利用者や来庁者の意見も取り入れていただきたいと思いますし、先進県として、食育やエシカル消費をコンセプトの1つとした食堂にしてみるのもいかがでしょうか。
今後も公共スペースの有効活用や、ますます県民に開かれた県庁となるような取り組みを進めていっていただきたいと思います。
質問7- 木造住宅の耐震化について
能登半島地震の被害については甚大な被害が明らかになっております。
改めて私からも犠牲となられた皆様方に慎んで哀悼の意を表しますともに数多くの被災者の皆様方に心からお見舞いを申し上げます。
徳島県からは発災翌日の1月2日から、プッシュ型でのリエゾン派遣を皮切りに、県庁、県警の職員を始め、様々な機関からの各種支援員を切れ目なく派遣されていることには、その即応力に頼もしさを感じているところであります。
今回の地震は活断層型の地震だった可能性が高いと言われておりますが、徳島県も同様に南海トラフ巨大地震に加え、吉野川沿いを走る中央構造線活断層地震の発生も予想されており、大規模地震への備えが喫緊の課題となっております。
能登半島地震では、高齢化率の高い、耐震化が進んでいない地区で、木造住宅の倒壊による被害が多数発生いたしました。
高齢化率と耐震化率は反比例する傾向にある中、本県も高齢化率が高く、木造住宅の耐震化を早急に進める必要があることを改めて認識することとなりました。
また国も耐震化促進施策を検討するとしています。
そこでお伺いいたします。
この度の能登半島地震を受けて、木造住宅の耐震化について今まで以上に進めるべきだと考えますがご所見をお願いいたします。
質問7答弁 谷本政策監
「木造住宅の耐震化について」のご質問でございますが、本県では、南海トラフ巨大地震や中央構造線活断層地震の発生が危惧される中、能登半島地震における木造住宅の倒壊による圧死や延焼による大規模火災など大きな被害を目のあたりにし、木造住宅の耐震化の重要性を改めて痛感したところであります。
これまで、県では平成16年度に木造住宅の耐震改修の支援制度を創設し、各市町村と連携して耐震化に取り組んできた結果、平成15年に約65%であった耐震化率が平成30年には約82%へと上昇したところであります。
また地震時の建物被害による死者ゼロを目指し、耐震シェルターや耐震ベッドの設置、家具の固定や窓ガラスの飛散防止、感震ブレーカーの設置など減災化の視点を取り入れた支援拡充についても取り組んでまいりました。
議員お話の通り、今回の能登半島地震では、高齢化率が高い地域で、昭和56年以前の基準で建てられたいわゆる旧耐震の木造住宅の多数倒壊、また古い木造住宅が密集した輪島朝市通りで屋内配線のショートが原因と見られる大規模火災の発生など、改めて地震時に対する備えが十分でない木造住宅の課題が浮き彫りになったところであります。
去る2月14日、国では能登半島地震を受け、建築物構造被害の原因分析を行う委員会が開催され、専門的実務的知見のもと、原因分析を踏まえた対策の方向性の検討が開始されたところであります。
県においては、まず住宅が古いまま使われ、耐震化が進んでない高齢化世帯に対し、市町村や自主防災組織、福祉団体など、連携して、個別訪問によるきめ細やかな説明により、耐震化の重要性を強く訴えているところでございます。
また耐震改修に踏み出せない方々に対しては、比較的安価な耐震シェルターや耐震ベッドを関連企業に広く募集し、支援対象の種類を拡充するなど、より幅広く利用してもらえるよう見直すとともに通電時の火災を防ぐ感震ブレーカーや家具の固定などの支援制度の普及啓発に努めてまいります。
さらには、こうした取り組みを全県挙げて推進するため、来る2月22日、県、市町村、建築団体で構成する住宅建築物耐震化促進協議会を開催し、県民の皆様が取り組みやすい耐震化制度の方向性、また住宅の耐震化と居住状況の把握など、施策のあり方についてスピード感を持って検討し、耐震化や減災化に実効性を高めてまいります。
今後とも国の動向を注視するとともに、市町村や民間の専門家と連携し、建物被害による死者ゼロに向け、しっかりと取り組んでまいります。
質問7コメント 川真田琢巳
それぞれご答弁をいただきました。
地震による被害から県民の命と財産を守るためには、住宅の耐震化が重要であることは言うまでもありません。
能登半島地震を教訓とし、防災意識が高まっている今だからこそ、木造住宅耐震化の取り組みを加速させるべきだと感じます。
市町村や自主防災組織、建築団体としっかりとタッグを組んで取り組んでいただきたいと思います。
質問8- 阿波吉野川警察署の庁舎整備について
最後に阿波吉野川警察署の庁舎整備についてお伺いいたします。
私の地元の警察署である阿波吉野川警察署は、県内では1番古く、耐震性に課題があると聞いており、住民からも不安視する声も聞かれますが、先般の県議会において、「取り組みを加速させる」との答弁がなされたところであり、今後の整備に向けた取り組みに大いに期待を寄せるところです。
こうした中、発災時に救出・救助にあたる警察官の活動拠点となる警察署は、万が一にも被害に合うようなことはあってはならないと考えます。
その一方で、現在の阿波吉野川署の場所については、私としては異論はございませんが、敷地の傾斜が急勾配であり、「警察署への出入りがしにくい」、また「線路沿いが崖となっているが、建築上問題はないのか」など、整備に向けた不安の声も聞こえてまいります。
そのような中、来年度予算には庁舎整備の基本構想策定にかかる経費が盛り込まれております。
そこで阿波吉野川警察署整備にかかる基本構想策定にあたり、現在地の課題も踏まえ、今後どのような検討をするのかお伺いいたします。
以上ご答弁をいただきまとめに入ります。
質問8答弁 松林県警察本部長
「阿波吉野川警察署の庁舎整備について」のご質問でございます。
まず令和6年能登半島地震への対応につきましては、発災直後から全職員に対し、有事に備えるよう一斉指示するとともに、被災地応援部隊を派遣し、被災者の捜索、避難所における相談受理等の各種活動を実施しており、引き続き知事部局とも連携し被災地における安全安心確保のため最大限の支援を行ってまいります。
ご質問の阿波吉野川警察署庁舎につきましては、建築から58年が経過し、老朽、狭隘化が顕著となっている他、耐震性能にも課題があるとされており、治安維持活動はもとより、災害対策上の観点からも新庁舎を整備する必要があると考えております。
そこで今定例会に提出の令和6年度当初予算案の中には、同署の庁舎整備に関する基本構想を策定するための経費を盛り込んでいるところであります。
この基本構想では、耐震性やセキュリティ対策など、新庁舎が備えるべき性能、将来の地域治安情勢を見据えた必要な設備や規模の他、民間活力の導入を含む整備手法や事業スケジュールなどについて検討整理してまいります。
議員ご指摘の現在地の傾斜が急であることや警察署敷地への導線などについても庁舎整備に向けた課題であり、また能登半島地震における道路などのインフラ途絶の影響も、新たに検討材料とすべきものと認識しております。
来年度基本構想の策定を進める中で、現在地における整備上の課題等を改めて整理の上、その方向性をお示することとしております。
今回の地震では多くの建築物の倒壊等が見られておりますが、災害対応の拠点となる警察署庁舎が被害にあい、機能を失うようなことがあってはならないと改めて強く認識したところであり、県央部の治安・防災上の中核拠点となる同署の新庁舎整備に向けて、組織を上げて全力で取り組んでまいります。
質問8コメント 川真田琢巳
阿波吉野川警察署の庁舎整備につきましては、来年度に基本構想を策定し、課題を整理する、組織を挙げて全力で取り組むという力強いご答弁をいただきました。
一刻も早い完成を目指して取り組みを進めていただきたいと思います。
おわりに
これで私の質問は終わりましたが、少し時間が残っていますので、この場をお借りして述べさせてください。
今この壇上に立たせていただいている私の原点は、母からの言葉から始まったと思っております。
政治を目指そうと母に伝えた時、「今のあなたを信用して応援してくれる人は1人もいないと思ってやりなさい」という言葉でした。
そんな私を、多くの方々がお支えくださいました。
その大きな支えのおかげで今の私があります。
「政治の原点はヒューマニズムである。人の心の痛みを知り恩義には恩義で応えること。」
改めてこの言葉を皆様にお誓い申し上げまして、質問を終わります。
ありがとうございました。
3月11日(月) 閉会
新年度当初予算など97の議案が可決され閉会
矜持をもって採決させてもらいました。
今後、しっかりと執行されるよう緩みなく議論して参ります。
以下、令和6年度当初予算等の概要 出所は徳島県HP